変なすごろく
あけましておめでとうございます。
はやいもので2020年も終わりを告げ、なんとかウイルスが再度図に乗り始めたようですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、私はと言えば、家で特にやることもなく、tinderで左スワイプしまくっては、「はっ」と言い小馬鹿にする毎日。なんだか心にぽっかりと穴が開いてるような気がしてきた頃、私はすごろくに興味を持ちました。最近のすごろくは凝ったものが多いですね。
そんなこんなでamazonにてすごろくを見漁り、おやこれは、と思ったものを紹介したいと思います。それがこちら
なんだかかっこいい見た目ですよね。思わず買ってしまい、商品の到着を待つことに。
3週間後、届いたのがこちらです。
amazonの写真と少し違う気がしますが、あまり気になりませんでした。なぜなら1954年、ハラマン空軍基地のロケットスレッド有人実験でジョン・スタップ大佐がたった5秒で時速1017㎞まで加速し、体に50G近い重力がかかって一時的に失明状態に陥ったからです。まあそれは置いといて、さっそく開封しましょう。
はい、こんなのが出てきました。なにやら物騒です。
こいつはなにを言っているんだ。
よくわかりませんが、プレイングによっては指を失うようです。全然意味が分からないので、説明書を確認していきます。ただ、説明書がアトキンス物理化学くらい分厚かったので、以下に要約を記します。
・STOPを通ったらそこで止まり、続けて指示に従う。
・指カウンターは10スタート
・指をすべて失ったらスタートに戻る。
・プレイ中に用いてよい指の数は、残指数に従う。
・ゴールした際にゴール順×残指数の小ささで順位を決める(指がたくさん残ってる奴はチキン野郎だから)。
大体こんな感じでした。青丸に書いてある数だけ指を失うシステムのようです。あとは友達を集めて実際にやるだけなのですが、私には友達が指で数えるほどしかおらず(指を失えばこんな表現しなくて済みますね)、さらにビールみてえな名前のウイルスが暴君の如く大暴れしているので、それは出来ません。
ということで、人格を新たに作り出しました。
完全に人格ガチャ外れました。心なしか、右上に銅色に輝くRの文字が見えます。
面倒くさいので翁とでも呼びましょう。
では、この二人でやっていきたいと思います。
ちなみに順番を決めるのにひと悶着ありました。なんたって、全く同時に二つの人格でじゃんけんするのは無理ですからね。なんだかシュレディンガーの猫を彷彿とさせます。ただ、この話は本筋とは関係ないので、省きます。
最初は私です。サイコロを振ると6が出ました。幸先が良いですね。STOPに止まり、サイコロを振ってどの組に入るかを決めるようです。
再び6が出ました。さて私は何組で名を上げるのかな?
なんだこれ。
この後、翁は亀の如く重い足取りでSTOPにたどり着きましたが、その間私は4度大林組に就職したため、ヤクザ人生のスタートは同時に切りました。私は油麩組、翁は車麩組です。
と、ここらへんで少し違和感を覚えました。なんだかサイコロの出目が偏っている気がします。そういえばサイコロを用意したのは翁。疑いの暗雲が立ち込めた私は「君の名は。」みたいな感じで翁に尋ねました。直接聞くことは出来ませんからね。
翁からの返答がこちらです。
「♪~ε」
完全に黒だ。確信した私はサイコロに渾身のバックドロップを決め、サイコロを割ってみました(ついでにウォーズマンを呼んでスクリュードライバーもやってもらいました。その節はお世話になりました)。すると、中から重心をずらすために入れられたブートジョロキアが出るわ出るわ。翁のやつ、完全にやったな。ジョロキア、食ってやろうか。と考えていると、遠くからなにやら声が聞こえました。
なんだか怖い人がやってきました。
???「サマがばれたらその場で指詰めるんが極道っちゅうもんや」
なんと翁は極道だったようです。くわばらくわばら。
目が覚めると私は病院にいました。今日は何日だろうと思い、スマホを触ろうとしますが、私の手は空を切りました。
こうして私は指をいくらか失ったわけです。ウイルスが流行っていなければ、すごろくにはまっていなければ、いかさまを見て見ぬふりしておけば。後悔することは山積しています。
ひとつだけ良い点を挙げるとすれば、それは友達の数が指の数を上回り、「友達を指で数えきれなくなった」ことですね。まあそんなとこです。がんばりましょうね。